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欠勤を繰り返す従業員への対応absenteeism


欠勤


概要

欠勤を繰り返す従業員への対応はどうすれば良いのでしょうか。

無断欠勤は当然ですが、理由を告げたとしても有給休暇がないにも関わらず自己都合で普通に休む従業員もいます。これが最もたちが悪いです。

「自分は理由を伝えているし、悪くない」と正当化してしまい、欠勤していることに対する罪悪感がありません

1週間、2週間と休まれると中小企業では特に業務に対する影響が多大で、業績に多大な影響を与える事があります。また、欠勤後に出勤されても直ぐに業務復帰できるとは限りません。

自己都合で欠勤して「連絡が取りずらい」従業員が出た、ということもあります。この場合、本人が復職の意思表示も、会社を辞める意思表示もしないで、ただ会社に来ない、という状態が続く事があります。

会社としては、「来ないなら辞めて欲しい」と思いますが、では実際に「解雇」できるのでしょうか?また、「解雇したい」と思った場合は、どの様にすれば良いのでしょうか。

まず、会社として
「自己都合欠勤者」への対応を事前に決めておく事が必須になります。

今回は、この点について実務的な面を中心に解説していきます。


人事制度の作成と就業規則の整備

最も重要になるのが「就業規則」です。もし就業規則がないのであれば、「懲罰」や「解雇」等の対応は困難になります。

日本では「罪刑法定主義」という制度になっており、事前に罰則を規定しておかないと処罰することができません。

また、就業規則がない場合は、雇用契約書の罰則欄が有効になりますが、雇用契約書もシンプルな場合が多く、罰則や解雇の条件等について詳しく規定されていない事が多いです。
この様な場合は、欠勤を理由に処罰することができません。

従業員が10名以下の場合などで就業規則を作成されていない場合は、直ぐに作成する必要があります。


就業規則の作成&確認ポイント

就業規則の「欠勤」と「休職」の規定を確認して下さい。大半の就業規則では「欠勤」と「休職」が別の条文になっていますので、「欠勤」と「休職」の内容を丁寧に確認して下さい。

欠勤者が解雇となる流れは下記の2通りあります。
@欠勤→解雇
A欠勤→休職→解雇



欠勤→解雇

まず、欠勤から直接解雇になる規定を作ることができます。これは多くの就業規則で最後の方にある(懲戒の事由)などの名称で規定されていると思います。。

(懲戒の事由)の条文に「諭旨解雇」または「懲戒解雇」の規定に「欠勤○○日で解雇」というのを入れておきます。既に多くの就業規則で、この規定が入っていると思います。

これがあれば、原則としては「欠勤○○日」を経過すると「解雇」できます。

実務的には、欠勤の内容にもよりますので、この規定があれば即解雇できる訳ではありません。本人と連絡が取れて解雇に同意してもらえれば問題ありませんが、本人と連絡が取れない場合などは対応が難しくなります。いずれにしても、用心のためにも入れておくのが良いと思います。


欠勤→休職→解雇

欠勤から休職に入って、休職期間満了で解雇になりパターンです。
まずは、条文をたどって行って、「欠勤→休職→解雇」の流れがあることが大前提です。途中で流れが途切れていたら、何もできません。


人事制度の確認ポイント

@何日間の欠勤の後、休職になるのか
A休職期間は何ヶ月で満了するのか
B満了後は解雇可能なのか


@は、「休職」になる条件です。「欠勤がXX日続いたら休職扱いになる」という規定があるかどうかです。

企業の体力にもよりますので自社に合った規定にする必要があります。

この期間をきちんと設定しないと、無断欠勤1ヶ月、休職1年を経てようやく解雇にできる、という事もあります。1度も会社に出勤しない従業員を1年以上雇用し続ける必要が出てきます。これは辛いですよね。


まとめ

自己都合や無断欠勤を繰り返して会社に来ないような不良社員は滅多にいるものではありません。この為、「うちの会社は大丈夫」と思いがちですが、実際にいざ現れてから規程を作っては手遅れです。

日本は「罪刑法定主義」を採用しており、
処罰等を事前に決めておかなければ罰することができません。無断欠勤者がでたので、対応を考えよう、では既に遅く何もできません

この様なことがないように、きちんと人事制度を考えて就業規則に反映しておく必要があります。



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