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社会保険の未加入などはビジネスルール違反!
Business rule violation


<SPAN class="ja">社会保険の未加入などはビジネスルール違反!</SPAN>


概要

社会保険に未加入の会社があります。同様に残業代の未払いの会社もあります。雇用保険や労災に未加入の会社もあります。

これは法違反である、と言うのは当然のことです。この点を理解できていない経営者は、ほぼいらっしゃらないでしょう。

この状態は、
法令違反であると同時に、ビジネスルールにも違反しています。

実は、この点が大きいと思います。

社会保険・労働保険への未加入、残業代の未払い、をすることで人件費を大きく下げる事ができます。この様に違法な手段で人件費を下げて、競合他社よりも安値で受注することは、ビジネス上のルール違反です。

本来であれば負担しなければならないコストを負担しないで、安値受注により利益を出すことは、
業界全体を低コスト体質にしてしまう可能性があります。


業界への裏切り

さらに、違法に安値受注した会社が、同業者を下請けとして発注する事もあります。

こうなると、
法律を守って商売をしている会社が窮地に立たされ、違法企業が安値受注した仕事を、さらに安い値段で下請けで受注する、という最悪の悪循環に陥ります。

この様になっては、業界全体が地盤沈下を起こすことになります。


企業として重要な「永続性」を維持することができなくなります。10年、20年というスパンでみた時は、労働法違反が業界全体を衰退させて行くのだということを考える必要があります。

この様な重大なビジネスルール違反を犯しながら、「俺が業界を助けている」といわんばかりの社長もいらっしゃいます。これは大問題です。


違法行為への意識

また、労働基準法等の労働関連法に違反している事を知りながら管理職や経営者続けることはどうでしょうか。

例えば、「ちょっと客を脅したら直ぐに契約してくれました」と言って、営業マンが帰ってきたら、まともな経営者なら、きっと怒るでしょう。解雇されるかもしれません。

「脅迫」して受注することは違法だと分かっているからです。
刑法に違反する様な事をして受注してはいけない、と一線を引いているのです。しかし、労働基準法であれば違反してもよい、としている経営者や管理職が多いと思います。

法令遵守は全ての法を守ってこそです。自分の中でこの法律は守る、これは守らなくてもよい、と勝手に決めてはいけません。

有給休暇

また、有給休暇を取得させないことも同様です。

有給休暇は年間最大で20日以上付与されます。これは2月1ヶ月分に該当します。

有給休暇を全く取得させない会社と100%取得させている会社では2月の1ヶ月分の仕事量が違う事になります。1年で操業が11ヶ月と12ヶ月の違いです。これも大変大きな違いになります。


まとめ

社会保険・労働保険への未加入、残業代の未払いで会社を操業している状態は、業界への裏切りであり、会社として存続する価値を問われるのではないでしょうか。

社会保険料、税金などは正しく、適正に納付することが、自社だけではなく、その業界全体を支えることになると考えております。


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