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社会保険の新規適用調査
Survey at the time of new application by the pension office




始まり

社会保険に新規加入すると、年金事務所から「社会保険の新規適用の調査通知」が届きます(以下、「新適調査」)。この通知は、6ヶ月前後で届く事が多いのですが、年金事務所により異なります。

年金事務所から、「新規適用に関する通知」が定形サイズか角2サイズの封筒(年金事務所による違いあり)で届きます。封筒を開けると、新規適用に関する通知書が入っています。

入っているものは以下です。名称は年金事務所により異なりますが、要するに被保険者の資格や報酬等の調査をするので年金事務所まで来て下さい、といった内容が記載されております。
@ 全国健康保険協会管掌健康保険及び厚生年金保険被保険者の資格及び報酬等の調査の実施について
A 健康保険・厚生年金保険 総合調査 照会票


この新適調査は、会社からすると初めての事になりますので、通知が届いた時点では、何をどうしたら良いのかが分からないと思います。ここで概略を述べますが、実際の対応については、専門家である社会保険労務士にご相談頂くのが一番良いと思います。


準備作業

まずは、出勤簿と賃金台帳を集めます。そして、それに対応した源泉税の領収書を集めます。これが集まればほぼ大丈夫です。

賃金台帳や源泉税の領収書を紛失していることも稀にありますので、きちんと探して準備することが必要です。

次に、各従業員の基本給、手当、残業代等を確認して、正しく支給されているかを検算します。

特に、基本給が変更になっている場合は注意が必要です。例えば試用期間から正社員になって昇給した場合などです。この様に固定給の部分が変更になり、標準報酬月額の等級が2等級以上増減になって、3ヶ月経過すると標準報酬月額の変更申請をする必要があります。

新適調査の当日は、このあたりも見られますし、その場で年金事務所の方が検算して確認もされますので、きちんと事前に手続きをしておくことが必要です。

もし、事前の手続きが間に合わない場合は、新適調査当日に、変更届を出すこともできます。

準備資料一覧

@賃金台帳
A出勤簿
B源泉税の領収書
Cお知らせ
D適用事業書決定通知書
E標準報酬月額決定通知書
F標準報酬賞与額決定通知書

新適調査の進み方(当日)

基本的には算定時の調査などと同じです。こちらが年金事務所に赴いて、各書類を年金事務所の職員に渡します。年金事務所の職員が各書類を順にチェックされます。時間は順調に行けば15分程度です。

チェックポイントは以下です。
@加入漏れがないか
A標準報酬月額は正しいか


新規適用の調査の場合は、新規適用後数カ月後に調査がありますから、準備する賃金台帳や出勤簿も少ないのですが、それでも辞めた方含めて全員分をそろえる必要があります。

その賃金台帳と源泉税の納付書を見比べて、間違いがないか確認します。
もし、退職された方で未加入者があった場合も指摘されます。
源泉税の納付書は、従業員数の確認と賃金台帳の金額確認に用いられます。

また、標準報酬月額が正しく申請されているかも実際に等級表と見比べて確認されます。

賃金台帳を見ながら月変が必要な方がいれば、それも指摘されます。
基本給が増えた方などは月変になる可能性がありますので、月変対象であれば事前にきちんと手続きをしておく必要があります。

新適調査の後

新適調査が終われば一安心です。指摘された事項の修正届けを出せば、後は通常通り取得・喪失を法令通りに続けていけば良いです。
次回の調査は3〜4年後になります。この間隔は年金事務所により異なります。

まとめ

いずれにしても、資料を揃えて持っていくだけでは、新適調査の対応にはなりません。
全ての従業員の手続きが正しくされていることが必須になりますので、まずは社労士等の専門家にご相談頂くのが確実だと思います。


リンク

社会保険の算定調査
労働基準監督署による調査

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