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上司の心得〜相談が来る人徳〜
virtue of boss
上司としての基礎の基礎
「
相談をしてもらえる人格・人望を持つことが上司としての1丁目1番地
」です。
よく、報連相という言葉が使われます。
この中で「報告」は部下の義務です。どの様な上司であれ必ず報告は必要です。
これに対して「相談」は、上司の人徳です。
プライベートで相談を誰からもしてもらえない人が会社で「俺に相談しろ!」と命令しても誰も来ないのは当然
のことです。
サラリーマンの世界では「相談」は、報連相の1つとして部下の仕事に分類されていますが、
相談は部下の仕事ではありません。相談を受ける上司のスキルであり人間性です。
この点を十分に理解する必要があります。
人と話をするのは自分の利益があるから
誰からも相談されないパワハラ上司がいます。彼はなぜ、誰からも相談されないのでしょうか。
そもそも、人に話をするのは自分に利益があるから
です。仕事の相談でも同じです。
相談することで自分に利益があるから相談する
のです。自分に利益がなければ誰も相談しません。
批判しかしない上司、じっくり考えて持って行った資料を思いつきでしか意見を言えないレベルの上司、宿題の為の宿題を出して先に進めない上司、これらは弊害でしかありません
。
性格は教育・訓練できる
昔は、鬼部長などがいて、「上司の性格」として扱われておりましたが、近年では性格や振る舞いも教育・訓練の対象となっております。
管理職の職務中の態度や振る舞いなども教育できる
、というのが現在の考え方です。今後、管理職になっていく人にとってとても重要な事実となります。
(21世紀の教育訓練の図)
管理職向けに「傾聴スキル」や「コーチングスキル」などと供に、職業倫理や立ち振舞などを徹底的に教育・訓練する必要があります。
逆に、どの様な教育をしても性格の直らない者は、発達障害等の原因があると考えられます。人が怒っていることは理解できるが、その原因が分からない、共感できない、などです。
この様な者は、速やかに管理職から外して課付きや部付きのスタッフ職としてライン職からは外すべきでしょう。
相談業務は立派なビジネス
相談を受ける、というのは大変重要で、高い能力が要求されるビジネススキルの1つです。社労士を含む士業は、よく「無料相談」を開催していますが、これはいわば営業活動です。この相談会で信頼を得て、「また話をしよう」、と思ってもらえなければ仕事になりません。
これに対して、サラリーマンの世界では報連相の1つとして部下の仕事に分類されており、相談を受ける上司のスキルである、との認識がありません。これが大きな間違なのです。
「相談をする」という行為を部下の仕事、とすることで上司は「相談を受ける」という能力から逃げることができます。
「相談をされない」自分の問題点を、「相談をしない」部下の問題点としてすり替えてしまう
ことで、何の努力もしない上司として居続けます。
この様な状態は、何があっても避けなければなりません。
風通しの良い企業文化はハラスメントの撲滅から
人事異動を繰り返しても風通しは良くなりません。
人事異動と風通しは全く関連性がありません
。
まずは、
パワハラ上司の撲滅が第一
です。これを避けている、先送りしている会社では何も変わりません。
「小さな自分の陣地で裸の王様」になっているパワハラ上司をいかになくしていくかが、どの会社にとっても重要な課題です。
上司の評価項目に入れるべき
管理職の人事評価に「相談を受ける能力」を入れるのも良い方法です。どの程度の相談を受けているのかを数値で表し、評価項目に入れることをお勧めします。
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