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通勤手当の基本The basic commuting allowance



概要

通勤手当は、会社へ通勤する為の電車代やガソリン代を支給するものです。ただ、この通勤手当は、法律上は支給する必要はありません。

会社の規模によらず、ほぼ全ての会社で支給されていると思いますが、実は
支給する義務がないのが「通勤手当」です。

この為、通勤手当を支給していない会社もありますが、何ら問題ありません。また、支給している会社でも月の上限が決まっていたり、新幹線等の特急券は対象外になっている場合もあり、会社の考え方や方針により自由に制度設計をすることができます。


通勤手当の種類

通勤手当の種類としては下記があります。もちろん、これ以外にも自由に支給することができますが、代表的なものを列挙します。

(1)定期券・回数券
(2)ガソリン代
(3)自転車代


会社の立地によっては定期代のみ、ガソリン代のみ規程がある場合もありますが、やはり両方必要になります。

また、最寄り駅まで自転車で通勤している場合、駐輪場代を支給する会社もあります。この場合は上記(3)自転車代の規程を作成しておく必要があります。


合理的な経路

通勤手当の額は、どの様な経路で会社に行くかにより、かなり変わってきます。そこで、この経路は会社が決定するのが一般的です。
従業員が必要以上に迂回した経路で申請しても、会社の判断で「会社が考える経路」により算出された額を支給することができます。

就業規則等の規定には、「経済性・合理性を勘案し、会社が使用路線を指定する。」という一文を入れておく必要があります。


通勤定期・回数券

電車やバスの定期代・回数券については、金額の上限を設定しておく事が一般的です。無制限に支給することがないようにきちんと上限を就業規則に明記しておきます。

上限は月額で定義することもあれば、6ヶ月定期の上限として規定するのも良いでしょう。

定期券であれば、通常単価が最安値になる6ヶ月定期を買う前提で支給するのが良いでしょう。

また、
特急料金は支給しない、などの制限を設けることもあります。新幹線通勤などを認めるかどうか、などを決めておく必要があります。認める場合でも許可制にして「会社が認めた場合のみ」としておく必要があります。特に新幹線通勤が必要ない場合も申請される様なことを防ぐ必要があります。


ガソリン代

ガソリン代は、車で通勤する場合に支給される「ガソリン代」です。実費で支給されている会社はあまりないと思います。
大部分の会社が、自社で規定した計算式で計算された額を支給していると思います。

例えば、下記の様な計算式です。
「往復通勤キロ数×日数×ガソリン単価」

通勤日によって日数を変更しても良いですし、変更せずに固定でも問題ありません。
また、ガソリン単価は、経済産業省が公表している給油所小売価格調査結果を使用することもあります。もちろん会社が独自に規定しても問題ありません。

ガソリン代も支給額の上限が必要になります。
「支給額は片道50kmとする」などの距離でも良いですし金額の上限を決めても良いです。いずれにしても定期代・回数券と同様に、ガソリン代も上限が必要になります。

また、車検代を出す会社もあります。これは、特殊ですが自家用車をぼぼ仕事のみで使用している場合などです。


自転車代

これは、自転車の駐輪場代として支給されることが多い手当です。自宅から最寄り駅まで自転車で行く場合、駅の駐輪場に自転車を停める事になると思いますが、この料金です。
地域にもよりますが、半年で数千円になることもあり、それなりに負担になります。これを通勤手当として支給する場合があります。


まとめ

通勤手当について基本的な内容をまとめました。通勤手当は会社が自由に制度設計できるものの1つです。自社の文化や方針にあうものを導入しましょう。